Re: IDDMじゃないの?


投稿者 ボマー 日時 1999 年 6 月 16 日 23:12:28:

回答先: IDDMじゃないの? 投稿者 かおりん 日時 1999 年 6 月 16 日 16:43:20:

いらっしゃいませ(^-^)>かおりんさん

 ちょっとややこしいのですが1型=IDDMではないのをまず御理解下さい.

※IDDMとNIDDMの分類は病期でわけたもの.
※1型と2型の分類は成因でわけたもの.

と御理解下さい.
 例えばβ(文字,化けてませんかね,ベータです)細胞の自己免疫的機序による傷害では
血糖が上昇する以前より既に1型と云ってもいいでしょう.その時期は勿論血糖は上昇して
いませんから投薬は必要ないですよね.
 ですからかおりんさんの場合は自己抗体等のデータ等から見ても1型である事はほぼ間違
いないと思います.
糖尿病の中でもインスリンの作用不足(絶対的な量の不足ではありませんよ)の程度によっ
てインスリンが不要なもの,血糖をコントロールするためにインスリン注射が必要なもの,
ケトーシスの予防や生命維持のためにインスリンが不可欠なものの3段階を区別するべきで
す.かおりんさんの場合は受診当時はケトンも出かけていたので一番最後に属すると考えて
よいでしょうし,現在は2番目の血糖をコントロールするためにインスリン注射が必要なも
のに属すると考えられれば良いと思います.これは患者さん自身の食事コントロールや肥満
の程度でも変わって来ますね.
 で,実際に気になる事といえばインスリンが必要かどうかと云う事だと思います.
それは即ち1型の予後と云うか先でどうなるかと云う事に繋がるのですが,疫学的に云えば
インスリンが不要になる可能性は低いと云うのが現在の知見です.
 でもインスリン注射は何度もいいますが面倒はありますが,現状では最も理に適った副作
用の少ない治療です.妊娠も考えておられている様ですので合併症を出さぬよう良いコント
ロールを目指しましょう.
 ちなみに2型の概念としては1型ではない,と云うのが一番云いえていると思えるくらい
一定の状態がみられません.ある人は遺伝,ある人は肥満,ある人はインスリンの感受性低
下等々…要するにまだ解明されていないのです.多因子遺伝が想定されている様ですが,今
後の研究にかかってくるでしょう.勿論2型でもインスリンの必要な方はおられます.
 少々ややこしいですが何年かの単位で糖尿病の分類は,色々判ってくるに従って変動して
いますため正確に把握しにくいです.
 それではまた何かありましたら(^-^)


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