回答先: 小児糖尿病って？ 投稿者 まる子 日時 August 09, 2001 at 10:42:14:
: はじめまして…突然、すいません。
いえいえ、とんでもないです。私は神戸市看護大学の３回生です。授業で小児糖尿病の事例を扱っていて、小児糖尿病のHPを探しているときに偶然このHPを見つけました。まだ学生なのですが、少しでもあなたのお役に立てればと思い、この＠を書くことにしました。参考にしていただければ幸いです。
: 私の親友の子供なんですが、まだ５歳になったばかりというのに、突然、「糖尿病」の診断を受けました。
: 私の年齢でも（２０代後半）…まだ「糖尿病」になった友達の話は聞かないので、友達の話しを聞いていて…ショックで…。
小児糖尿病は、大人がなる糖尿病とは違います。糖尿病にはT型、U型の２つのタイプがあって、おそらく、親友のお子さんはT型であると思います。（大人に多いのがU型糖尿病です。）T型糖尿病は、生活習慣病ではありません。ですから、そういった誤解をなさっていらっしゃるようなら、ここで誤解を解いておきたいと思います。
どういった病気かといいますと、食事の後には、私達の体内の血糖値は上がります。しかし、膵臓からインスリンという物質がでてくるために、血糖値は下がり、安定します。T型糖尿病では、そのインスリンが不足しているために高血糖になってしまうのです。ちなみにU型糖尿病は、インスリンへの感受性が鈍くなっているために起こります。T型糖尿病は、糖尿病患者さんの５％位の割合で大変少ないです。しかし、小児の糖尿病では、ほとんどがT型糖尿病です。
: 彼女のご両親も彼女自身もご主人もご主人のご両親も「糖尿病」
: とは…今まで無縁だった様ですが…遺伝性という事を良く耳にしますが、遺伝ではなくても発病するものなのでしょうか？
U型糖尿病には、家族内での発生頻度は高いですが、T型糖尿病の家族内での発生頻度は、U型に比べると少ないです。
: お医者様のいうことを守って行けば、元気に過ごせますか？
血糖コントロールさえできていれば、普通のお子さんと同じように過ごせると思います。子どもさんの場合は、食事制限も大人の場合ほど厳しくはないので、安心してください。ただ、インスリン注射を家庭でも打たなくてはならない場合は多いです。親友の、その糖尿病患児のお母さんのストレスは大きいと思うので、どうかいろいろと話を聞いたり、力になってあげてください。
: あまり子供の症例が…出ていなかったので…書かせていただきました。
糖尿病は、たしかに今すぐにどうこうという症状のでる病気ではありません。しかし放っておくと、（脅すわけではありませんが）失明や足の切断、腎不全などを引きおこします。でもきちんと管理さえされていれば、そういった合併症は起こりません。病気とうまく付き合えば、ずっと元気でいられる病気なのです。どうか、安心なさってください。
ざっとおおまかなところだけを書かせていただきました。まだ学生ですので、頼りないと思われたかもしれませんが、また、より知識の豊富な方からのお返事があったかもしれませんが、もし少しでもお力になれたとしたら、幸いです。
大学のパソコンから返信しましたが、普段あまりこのパソコンは使わないので、ご意見・ご感想などがあれば、私のケータイに下さったほうが、すぐにお返事できると思います。
では、糖尿病のお子さんと、そのお母さんが、闘病生活を乗り切られることを、心からお祈りしています。
神戸市看護大学３回生 中井 真紀
otonaninareba＠docomo.ne.jp