Re: 初めまして。


投稿者 ボマー 日時 1999 年 4 月 11 日 00:18:52:

回答先: 初めまして。 投稿者 みこみこ 日時 1999 年 4 月 10 日 03:07:47:

いらっしゃいませ(^-^)>みこみこさん

NIDDMを指摘され現在はインスリンを止めてメルビン,オイグルコン,ベイスンを服用されていて,それ以来筋肉痛等があり調子が悪いと云う事ですね.
インスリンをどうしても止めてみたいと云う事で主治医の先生が何とかして経口薬でコントロールしようとされている苦心が判る様な投薬内容です.まずおさらいからですが血糖を下げる飲み薬と云うのは大きくわけて以下の通りです.
右に代表的な薬剤名(商品名)をあげておきます.

1.SU剤:ラスチノン,グリミクロン,オイグルコン(=ダオニール)等多数
2.ビグアナイド剤:メルビン,ジベトスD
3.α(アルファ)グルコシダーゼ阻害剤:ベイスン,グルコバイ
4.インスリン抵抗改善剤:ノスカール

現在服用されているのは2.のビグアナイド剤と云う事になりますね.
このメルビンと云う薬,なかなか数奇な運命を辿っている薬で,始めは肥満者に用いられる経口血糖降下剤でしたがふたむかし程前,乳酸アシドーシスと云う副作用が認められたため,一時は全く用いられなくなりましたが,最近はその膵臓機能とは無関係に血糖を下げる作用がある事,SU剤やインスリンと併用しても良い効果が得られる事等が認められ名誉回復(再評価された)したと云ういきさつを持っています.試しに数年前の糖尿病の治療の本を見ると判りますが,けちょんけちょんにけなしてある事もありますから世の中判らないものですね.
 ただ矢張り注意すべきは乳酸アシドーシスです.一応主治医の先生から注意は聞いておられると思いますが,定期的な乳酸の測定が絶対必要です.除蛋白しなければならないので若干やっかいな検査ですが患者さんにとっては単なる採血ですから御心配なく.
 さて乳酸アシドーシスの症状ですが,吐き気,下痢,倦怠感,筋肉痛,過呼吸等があげられており,投薬開始後,又は増量時に出やすいとされています.みこみこさんの場合,投薬開始後に筋肉痛がありますので念の為,早めに主治医に相談された方が良いでしょう.疑いがある場合は乳酸値の測定結果(数日かかるので)を待たず中止が原則となっております.これを読んでおられたらくれぐれも早めに.何事もなければそれでいいのですから.
 尚,ニトロダームTTSによる筋肉痛は考えにくいと思います.

 最後に一つ申し上げておきたいのですが,インスリン注射と云うのは原理的に考えて最も理に適った治療です.勿論実際に自己注射をされる方の負担は経口薬に比して大きなものになりますが副作用と云う面から考えてもインスリンの方が安全なんですよ.20歳代から糖尿病と診断されて先の事が御心配でしょうが,ここは一つよく納得のいかれるまで主治医の先生と相談されて決められるのが良いでしょう.合併症の事を頭において長い目でコントロールしてゆきましょう!
 また,何かあれば御相談下さいね(^-^)


フォローアップ: